秘書とはいえ、日系企業の秘書か外資系秘書では求められるスキルが違います。本日は外資系秘書を目指す方へ外資系秘書になる方法について書きます。
まず外資系企業の特徴を抑える
秘書業務の前にまずは外資系の特徴を抑えておきましょう。
入社してみたら違った、やっぱり嫌だ、とならないタメにもしっかり現実を知ることが大事です。全てには良い面と悪い面両方が同時に存在しています。
どちらか目をつぶるのではなく、どちらも見た上でそれら全てを受け入れた方が長く会社で働けます。
外資系企業はセルフスターターの人が活躍する場所
よくネットで「外資系」を調べてみると、実力社会・クビになるなどちょっと過激な事が書かれていませんか?
それは嘘ではありません。
確かに実力社会です。
実力社会というと、秘書は関係ないようにも見えますが大いに関係しているのです。
外資系の特徴として、基本的に教育係は存在しません。外資系の給料が高いのは即戦力を求めています。入社してすぐ力を発揮してくれる人材を常に探しています。
ここが日系企業と大きく異なる所で、日系企業ではトレーニング制度がしっかりしているのと、引き継ぎもしっかりされている所が多いです。(特徴なので全ての日系企業がそうではありません)
それに対して、外資系企業は現場に出たら自分で仕事を探す、自分で課題を見つける、自分でわからない所は知ってる人にどんどん聞いていく、そういう自分から問題を解決できるセルフスターター系ではないと外資系ではキツイです。
外資系の特徴については、こちらにも記事をまとめましたので合わせて読むと理解が深まります↓
合せて読みたい外資系の記事
外資系企業はどんな職種であれ、海外で誰も頼る人がいない所から自分で勉強して問題を解決してきたサバイバル能力がある方に結構向いています。
外資系秘書に必要な英語力
外資系企業では英語は必須です。
ただ秘書職は非常に高い英語力を求められます。TOEIC850点からみておきましょう。
なぜなら外資系秘書職は幅広くカバーします↓
- 外国人上司のスケジュール管理
- 通訳・翻訳業務
- 英語の書類作成
- 外国人お客様の対応
- アポ取り
- 情報収集
- 一般事務
などがあげられます。
外資系の役員は外国人だったりします。
つまり日本語ができない可能性が高いので、会議においては全て通訳する可能性が多いですし、会議議事録も素早く英語で作成する必要があります。
通訳業務も秘書の仕事のうちですから、自分が入社する業界の専門用語や社内英語も把握する必要がありますね。
一番恐ろしいのは(個人的に)、海外から会社のお偉いさんが来た時の対応です。
ホテルの予約から、移動手段、レストランの予約、全て対応するわけですが相当気を使いますし、海外のお偉いさまの好みを把握するためにやはり英語でどんどんコミュニケーションを取らなければなりません。
過去の経験
こういった役員と一日中共にする外資系秘書は英語力がかなり高くないとやっていけません。
外資系企業時代に何度か役員秘書を見てきましたが、バイリンガルの子または海外経験がある方が役員秘書をされる事が多い印象があります。
外資系秘書は基本的に英語に問題がない方が向いています。
(とはいえ、翻訳・通訳を本業にしている方レベルまでは求めていません。)
外資系秘書になるには秘書経験が必須
外資系企業にいた人間として、改めて外資系秘書に新卒の方はなれるか?と考えるとゾッとするくらい難しいです。
つまり外資系秘書になるには、どこかの会社で秘書経験がある方に限ります。
外資系企業に入社すると、雇用体系より経験値を求められますから正社員であろうが派遣社員であろうがまずは秘書としての経験を積みましょう。
秘書経験が必要な理由
最初に外資系企業の特徴で述べた通り、外資系企業は現場に出たら誰も助けてくれません。自分で問題を解決していかなければなりません。
そこに秘書業務の基礎を教えてくれ~なんてことになったらすぐ解雇です・・・
やはり自分のキャリアに傷をつけないためにも、無理して外資系秘書になって、できないからすぐ辞めさせられたとなるともったいないです。
入ってから苦労するのは自分なので、秘書として何をするべきか、仕事を効率良く進めるにはどうしたら良いのか、秘書としての仕事の全体像を捉えられているのか、まずはこの基礎を持っていないと本当に苦労します。
外資系秘書職に新卒を取らない理由が今だとわかります。
外資系企業へ未経験でも入社できる方法や英語が苦手でも入社できる方法も記事にしていますが、外資系秘書職に関してだけはハイレベルを求められますので英語が苦手な方・経験がない方にはオススメしていません。
実際にあった話
英語力が高く秘書職(役員アシスタント)に配属されたものの、社会人経験が少ないため、たった数か月で退職したケースがあります。
年齢が上がるにつれて社会全体の構造がわかってきたり、会社内の問題や解決方法も自然と見えてくるので何も指示がなくても解決できたりするのですが、20代前半は勉強不足な所も多いのが事実です。
結局入社しても言われた事しかできなくて、外資系のスピードについていけなくてドロップアウトしてしまうケースがありました。
外資系秘書になるステップまとめ
外資系秘書になるには下記事項を抑えておきましょう↓
- 外資系の特徴を抑えて、外資系でやっていけるかどうか(セルフスターター系で指示がなくても問題解決できるかどうか)
- 外国人と関わる仕事でもあるので、ハイレベルな英語力があるかどうか
- 外資系秘書になるにはどこかの会社で秘書経験が必須です
これをベースに考えると、外資系秘書になる方法は少し時間がかかるということです。まずはどこかの企業で数年秘書として経験をつみ、そこからの転職になります。
ここで私からの裏ワザ↓
元外資系社員が教える裏ワザ!
外資系企業に秘書職として転職するのではなくて、他の職種で入社し数年後秘書職になるという方法もあります。
これは、秘書未経験でも外資系秘書になる一番早い方法です。
まず外資系企業へ一般事務だったり、受付なり、何かしらの職種で入社します。2・3年働いていると社内の事はわかってきますよね。
社員の事も、会社のサービスのことも、お客様のことも。色々見えてきます。
「社内の事がわかる」ということが一番の強みです。会社の事が何もわからない人より、社内の事をわかっている人の方が仕事がスムーズに進みます。
そのため、秘書の経験がなくても事務経験などがあれば社内昇進や職種変更で秘書になる可能性は十分にあります。(私の友人はこのパターンで秘書未経験ながらも27歳で外資系秘書になりました。)
最初から秘書を目指すのが外資系秘書になる方法ではありません。実はこんなキャリアも作れるのが、外資系実力社会の良い所ですね。
事務職でも誠実に頑張っていれば役員の目に留まって自分のもとに置いておきたいと思うのでしょう。
外資系秘書になるために国際秘書検定(CBS)は必要か
秘書検定を受けた事がある方であればご存じのはず、CBS。実際に私もこれを勉強したことがありますが、途中から使わないと判断し辞めました。
この資格を持っていると確かに外資系でも有利になりますが、なければなくても大丈夫です。
資格はあくまで目安にしかすぎません。
長く外資系企業に携わっていますが、この資格を持っている方に出会ったことがありません。
外資系企業で大事なのは即戦力なので、CBSがないとダメというわけではありませんから、ご安心ください。
以上、本日は外資系秘書になる方法についてでした。
本日も皆様のお仕事または転職活動を応援しています!
合せて読みたい関連記事
秘書や受付事務などは外見で面接が決まることも事実です。面接で絶対受かりたい企業がある場合は是非目を通しておいてくださいね↓