初めて英会話に通い始めたのは高校1年生の3学期から。英会話のAEONに行って、衝撃を受けた!
日本人講師の英語がネイティブに聞こえる・・・
将来どういう道に進みたいのかさっぱりわからない私はこう思った。
英会話講師になりたい!!
高校の時、英会話講師になるにはどうしたら良いのか当時の英会話講師に聞いてみた。その答えは「アメリカの大学にいけば早いよ」という回答だった。
そして本当にアメリカの大学へ入学・卒業し、初めての会社は英会話教室の正社員・英会話講師職!
夢が叶った瞬間でした。
その夢が叶って8か月後、英会話教室を辞めて転職しました。
実際に英会話スクールに通い、英会話講師になりたくて英会話講師になった前と後を体験したので、良い・悪いも包み隠さずこれから英会話講師になりたい人向けに英会話講師になる方法を具体的に説明していきます。
英会話講師職に求められる英語力
英会話講師とはいえ子供専用の英会話講師かAEONなどのように大人の英会話教室の講師かによって求められる英語力は異なります。
子供専用英会話講師 TOEIC750点~
一般の英会話講師 TOEIC900点~
子供専用英会話教室だと、イーオンキッズ、ECCジュニア、ヤマハ英語教室などが有名です。
そして一般の生徒を含む英会話教室はイーオン、シェーンなどが有名ですね。(昔はジオスがありましたね、懐かしい。)
子供専用英会話講師と大人の英会話講師だと、やはり求められるスキルも異なります。
TOEIC750点レベルだと英検で表すと2級レベルなので、正直海外留学を経験していなくても講師職になることが可能です。
しかし大人の英会話講師職は、TOEIC900点以上になりますのでそれなりの会話力と知識がないと難しいです。なぜなら、今どこの英会話スクールでもTOEICクラスを設けています。
TOEICを教えられる立場であり、大人の質問は超専門的です。細かい所まで聞いてきますし、大人相手の授業はただ知識だけ教えれば良いというわけではなく、様々な角度からアプローチしなければなりません。面白さにかけたら先生を交換して欲しいなどの要求も出てきます。
一般の英会話講師職を目指すのであれば相当な英語力と知識をお持ちでないと難しいということになります。
英会話講師になるために有利な資格
子供専用英会話講師に特別な資格ありません。TOEICの点数が750点を満たしていれば受験資格があります。
大人の英会話講師では優遇される資格があります。
それは海外大言語学TESOL学科(英語教授法)の卒業をした方または大学院TESOL学科(マスター資格)を持っていると英会話講師として優遇されることがあります。
このTESOL(Teaching English as Second Language)は海外でないと取得できない資格です。今ではオンラインコースもありますが、基本的には海外の機関が提供しているオンラインコースです。
このTESOL(英語教授法)学科では、レッスンプランの立て方、文法、音声学、言語学の基礎など英語の先生になるための授業を英語で学びます。
そのためこの資格があるまたはこの学科を卒業したというだけで、アピール材料になるというわけです。
とはいえ、ほとんどの人はこの資格を持っていませんので、心配せず講師職にトライしてみてくださいね。
英会話講師の試験内容
各英会話スクールによって試験内容は異なりますが、私も何社か受けたので全体の傾向をつかんでいます。
全体的の流れは一緒なのでここで説明致しますね。
書類選考
↓
一次面接・筆記試験(または英語力確認テスト)
↓
内々定、内々定期間に研修と講師テストあり
↓
最終面接
↓
内定
この流れに沿ってそれぞれの特徴を説明します。
書類選考
ここでは英会話講師にふさわしい英語力があるか確認する所です。英会話講師になった友人が数名いますが、皆未経験で英会話講師になっていますので、前職が何であれ英語力があれば受験資格があるということになります。
子供英会話講師はTOEIC750点以上、大人英会話講師はTOEIC900点以上、TOEICの点数がないといくら英語力があっても証明できないので、必ず書類選考までにはTOEICの点数を取得しておきましょう。
そして海外留学や英語に関わる経験は全てあらいだして履歴書または職務経歴書に記載します。
基本的にTOEICの点数が規定を満たしていること、志望動機がしっかりしていれば書類選考に落ちることはありません。
一次面接・筆記試験(または英語力確認テスト)
一次面接は日本人が担当するケースが多かったです。
質問内容は
- なぜ英会話講師になりたいのか
- なぜ他のスクールではなくこのスクールを選んだのか
- 将来的なキャリアプランは何か
- 異動は可能かどうか
これらの質問は一般的な転職活動時に聞かれる内容と変わりませんね。
異動が可能かどうかは聞かれると思いますよ、特に大手の場合は。
大手英会話スクールは日本全国に支店がありますので、人材不足になったら一時的に異動していただく必要があるからです。そういう理由から結婚しているのか、子供がいるのかなど少しプライベートな話になってくると思います。
身軽でいてくれる人を採用したいというのが本音ですね。
大手英会話スクールではなく、地域密着型の小さな英会話スクールではそのような事はないかもしれませんね。
一次面接で日本語で諸事情を聞いたら、次は英語面接そして筆記試験に入ります。
これが英語力確認テストにあたる部分です。
英語力確認テストの内容は↓
- 英語で自己紹介
- 英語で志望動機や自己PRを伝える
- 筆記試験では英語のテストがあります。(問題は全て英語で、文法問題、長文問題など)
筆記試験対策
この筆記試験というのはTOEICなどような単純なものではないのです。
いくつか受けた筆記試験で覚えている内容はこんな感じです↓
過去分詞の文法を教えるとしたら、どのようなレッスンプランをたてますか?どのように教えますか?
文法の○○と○○の違いは具体的にどのような事ですか?
これら全ての日本語を英単語に直してください。
英語力向上のためにどのような勉強が必要でしょうか。
上記質問を日本語で書きましたが、これら本来は英語で書かれています。そして英語で自分の言葉で回答する形になっています。
シンプルにyes noで答えられるものではなく、自分の考えや意見を述べる質問が多い印象ですね。
これは子供と大人どちらの英会話講師テストにも出てきますよ。
内々定期間の研修とテスト
一次面接と筆記試験を含む英語テストに合格したら、そのまま最終面接の所もあれば、内々定期間を取るスクールもあります。
その内々定期間中は研修とテストがあります。
それを合格した方が最終面接に進む形になりますので、2週間ほど内定までに時間がかかります。
さて、研修というのは実際に働いている先輩講師のクラスを拝見したり、面接官を生徒に見立てて実際にレッスンをすることです。
(は~緊張しますね!)
でもどうやってレッスンプランをたてたり進めていけばいいのかわからない!と思いますよね。
大丈夫です。
最初の3日くらいで面接官がデモンストレーションを見せてくれますし、レッスンプランはマニュアル化されていますので、それにそって進めていけば大丈夫です。
今どこの英会話教室でもレッスンプランはマニュアル化されていますので、誰が先生になっても教えられるようになっています。
面接官の指導を受けながらレッスン方法を習い、最終日は面接官を生徒役にみたててレッスンをするという流れです。
そこでOKをもらったら最終面接へ!
最終面接
ここでは社長面接になります。
本当に入社したい意志があるのか、簡単な意志確認の段階なので、ここで落ちる方はあまりいません。
落ちるというより、実際にレッスンを体験してみてやっぱり自分に向いていないと判断し、自分から辞退する方はいます。
または、会社によっては内々定を設定せずに、入社後にレッスントレーニングをして現場に出す所もあります。そういう会社はちょっと考える必要がありますね。
内々定を設定している所は、実際に体験して自分に向いていないと判断できる期間なので、入社を断ることができますしキャリアに傷がつかないのですよ。
内定が決まり入社後トレーニングをしてみて「あ、合わない」と気づくと・・・頑張らなきゃいけませんね。
英会話講師職の雇用形態
英会話講師職は正社員講師と非常勤講師がいます。
正社員講師は週5日一日中フルで働きますが、非常勤講師はパート扱いなので週に数回という感じですね。
なぜ非常勤講師が多いのか
昔2010年より前までは正社員募集も結構多かったのですよ。それこそジオスなどがあった時は英会話業界もにぎわっていましたし、どんどん拡大していきましたが、今は英会話の形が変わってきていますね。
今では多くの人がスマホユーザーです。スマホで動画を見る、オンライン授業を受ける、英会話レッスンを受けるという形になってきています。
わざわざ日本人から習うよりスカイプで本国の外国人から習うという人が増えてきていますので、英会話をスクールで習うという人が増え英会話スクール離れが進んでいます。
昔より需要が減ってきていますから、非常勤講師の割合が多くなっています。
そして、英会話講師職と運営事務スタッフの役割は異なります。
英会話講師職はTeachingに力を入れますが、運営事務スタッフは店舗の売り上げ、営業、生徒の管理、一般事務など会社を運営する仕事なので運営スタッフは正社員率が高いのです。
講師の人数が少なくなろうと、運営は続けなければならないので、こちらの需要は昔と変わらないわけですよね。
今英会話講師の正社員採用は少なくなってきているので、狭き門とも言えます。
新卒を取らない理由
非常勤講師を採用する方向性が高いので、新卒は取らない所が多いです。基本的にどこの英会話スクールの募集要項を見ても「中途採用」と書かれていませんか?
英会話講師なので、新卒を育てる余裕もありませんし、非常勤講師はパート扱いなので新卒でなくても良いのですよね。
新卒というとある意味ブランドです。職歴がない分、どの業界にもいけるしトレーニングも受けられる。その新卒ブランドを捨ててまで非常勤講師になる方はめったにいません。
新卒でも採用するパターンがあります。それは有利な資格を持っている、ズバ抜けた英語力を持っている(バイリンガル)そしてまれではありますが、正社員運営スタッフとして入社させて最終的に講師職に方向転換などもありえます。
給料面に関して
さて給料ですが、各会社のHPに載っていますので確認してみてください。
一般的なOLと変わらない給料で、英語を使う仕事とはいえ高いイメージがないというのが本音ですね・・・
(もちろん昇進したり勤務年数で上がっていくとは思います。)ただ、非常勤講師の場合は1コマいくらという形でその月にどれくらいレッスンしたかレッスン数で決まると思います。
同じ英語を使う仕事でしたら外資系企業の方がかなり高いですよ・・・(あーこれまた本音が)
働いてみてわかった英会話スクールの実態
高校生の時から憧れていた正社員英会話スクール講師になれた。
当時は生徒側の視点で英会話スクールというものを見ていたけど、今回は講師側の視点。
今まで見えなかったものが見えてきたわけですよね。
英会話講師職は教えるだけではない
例えば、一日に4レッスン入ってるとします。
1レッスン50分としてx4つを一日にこなす。
それ以外の時間で4レッスンそれぞれのレッスンプランの見直し、進めるシュミレーションをするわけですよね。レッスンマニュアルがあるとはいえ、生徒のレベルにあった例題を探したり、それは講師の腕の見せ所です。わかりやすいレッスンに作り上げていく。
それだけではありませんよ。
1年に何度か大きなイベントがあります。ハロウィーンパーティー、クリスマスパーティ、基本的に英語の学校なので海外の行事に従ってイベント企画をします。
その時のイベント企画運営も関わりますので、衣装集め、生徒へ参加を促す営業などもします。
英会話教室に通った方ならわかると思いますが、レベルが上がると新しいクラスを提案したりTOEICクラスや英検クラスなど、もっと生徒さんに今以上に勉強していただくよう促すのも仕事。
言い換えると営業です。
大手英会話スクールになると各支店の営業成績を競うこともあります。
今月のTOEICクラス申込み率が高いのは○○支店でした!とか。その申込み率が高い支店にはボーナスがでたりと。
これは運営事務スタッフさんではなく講師の仕事になるんですよね~。
なぜなら生徒の事を一番わかっていて、生徒と一番コミュニケーションをとっているからです。
モンスターペアレント問題も避けられない
さて、営業の仕事もですが、講師職は教える仕事ですから、保護者との関わりがあります。(子供クラスを担当する講師の場合)
私は実際これで辞めようと決心したタイプでした。
ある親御さんから、クラスが終わる度に電話してとお願いされて、あまりそういう方はいらっしゃらないので最初は親切心で対応していたのですが、ある日電話をできなかったのです。
それでカンカンに怒って教室で1時間クレームを言われて、私は帰宅後ボロなきでした・・・
会社マニュアル意外の対応をした私の責任でもありますが、新卒の私は23歳でまだ社会人としての対応ができていなかったので辛かったですね。こういう意味でも新卒が子供から大人までクラスを担当するというのはちょっとキツイなと今では思います。
中途採用しかとらない理由も今ではわかります。
子供専用英会話スクールの講師職は英語力よりも教育力
子供専用英会話スクールは文頭でも説明した通り、TOEIC750点、英検2級レベルで大丈夫です。子供を相手とするので、大人クラスと違って大変なのはクラスをまとめるマネージメント力。
子供は集中力がとぎれると遊んだり、さわいだりします。
そのため英会話スクールとはいえ、普通の小学生の先生であるイメージをされた方が良いです。中学・高校になると落ち着いてきます。
英語力よりも、子供が好きでそのクラスをまとめていけるのか、そちらの方が重要視されるスキルです。
英会話スクールは民間企業である
他のクラスを受講させる営業をしたり、イベント企画をしたり、イベントの買い物をしたり、子供クラスの場合は保護者との付き合いもありと様々です。
特に英会話講師職は意外にも営業をガンガンします。
これは良い・悪いは全くありません。英会話スクールはそういうビジネスモデルだということだけです。
こういう言い方をすると勘違いされてしまうので、改めて言いますと、英会話スクールは民間企業です。
生徒さんからお金を頂いて、そのお金で英会話スクールを運営していますから、生徒さんが増えたり、生徒さんが長く継続していただかないと運営できません。
いくら講師職だとはいえ、そういうビジネスモデルの所で働くということを忘れないようにしましょう。
↑
このビジネスモデルを知らないまま、憧れで私は英会話スクール講師になったので理想と現実にやられて8か月後には辞めてしまったんですよね。
英会話講師になる方法まとめ
さて、長々と書いてきましたが、何となくイメージがわきましたでしょうか?
英会話講師になるには書類選考時に規定のTOEICスコアを取得し履歴書に書きます。募集要項を満たしていれば書類でおちることはないと思います。
英語面接と筆記試験では、単純なTOEICテストのようなものではなく、自分の考えを英語で書く試験が多い傾向にあります。
志望動機や自己PRも英語で伝えられるように整理をしておきましょう!
内定が決まる前に内々定としてトレーニングシステムがあります。そこで実際に講師職を体験してみることで、意外に大変な事に気づいたり自分に合わないなと思えば辞退することも可能です。
実際に英会話講師になる現実としては、雇用形態を受け入れられるかも重要です。
正社員採用が少ない中、非常勤講師で良い場合、仕事を掛け持ちする必要も出てきます。そして講師職はTeachingだけではなくスクール運営に関わる様々な業務も含めて自分はやっていけるのかイメージしてみましょう。
英会話スクールは探してみると意外にも沢山あるので、自分の希望にあった英会話スクールに出会えますように!
今日も皆様の転職活動を応援しています。